「”た”につく点々は、ぬくもりの点」―おだがいさまセンター/FMが考えていること(前編)

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“災害FMの申請方法なんて、全然情報が見つからなかった。それでもう、総務省に直接電話しました。”

いいべ!:いろいろ、FMの放送をするうえで必要な要件はあると思うんですが、災害FMというだけあって、立ち上がりに関してはそれほど制度上は厳しくないわけですよね?

吉田:最初はね。というのも、災害発生時に通常のように申請してたら、ほんとうに緊急の情報が伝えられないですから。実は、災害FMは電話一本でスタートだけはできるんですけど、最初はそんなの全然知らなかった。どうやって立ち上げるんだろう?って困ってました。
調べまくったんだけど、どこにも申請方法なんて書いてなくて。全然情報が見つからなかった。それでもう、総務省に直接電話したんです。
そしたら、電話対応してくれた男性はこう言ったんです。「わかりました。…だけどね、実は担当、うちじゃないんです」って…!(苦笑)

いいべ!:「えーっ?」って感じですよね。

吉田:実は、仙台の東北総合通信局ってところが管轄だったんですね。でもその総務省の人が、「東北総通にナントカ課の、ナントカさんという人がいるので、その人に電話してください。私から紹介されたと、必ず言ってください」と言ってくださった。けっこう上の役職の方だったんでしょうね。その人の名前を必ず伝えるようにと言われて。それで東北総通に電話しました。そしたら相手が「……はぁぁっ?」みたいな感じで。「…富岡ですか?…はぁ。…はぁ」なんて話は聞いてるんだけど、ダメとも良いとも言わなくて。

 

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吉田:なぜかというと、臨時災害FMというのは、立ち上げるのにただ一つ絶対的な条件があって、「そこが被災地であること」ということなんです。被災地のそこで、ラジオをやっているってこと。

富岡はもちろん被災地ですけど、富岡の町にFMを作ることはできないですよね。町に入れないから。しかも、避難したところが郡山という都会で、すでにいろんな放送局があるところに、また臨時災害FMを立ち上げる必要はあるの?という話だし。
そもそも、「とある町の災害FMが、そこでない他の土地で立ち上がった」という前例がない。だから返事なんかできないですよね。でも、本省の偉い人から紹介されましたって言ってるってことは、「やってもいいよ」ってことでもあるわけで。だからその仙台のナントカさんは、断るに断れなかったんだと思います。普通だったら「あーダメダメ。被災地じゃないんで」で終わったと思うんですけど。

そのときは、「富岡町に限定したラジオを届けたいんで…」と、粘りに粘って説明しました。そしたらほんとに最後の最後に、「町長からの電話が欲しいです」と言われたんです。だからすぐに電話してもらいました。それで、立ち上がることになったんです。