【インタビュー】郡山の誇る伝統工芸品「張り子」の可能性と、新たに完成した工房について聞いてみた!―橋本彰一さん(前編)

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高柴デコ屋敷・大黒屋本家

高柴デコ屋敷・大黒屋本家

約300年の歴史を持つ伝統工芸の里、「高柴デコ屋敷」。四軒あり、それぞれが独創的な張り子人形を作り続けているうちの一軒、大黒屋本家21代目の当主、橋本彰一さん。

伝統を守る、その精神性のお話を伺えるのかと思いきや、最近新しい工房も建てたばかりの橋本さん、どうやら、伝統工芸品ばかりをつくられているわけではないようで…今後はいったい、どういうことをやろうとしているのか?その大きな夢に、迫ってみました。

 

いいべ!郡山(以下、「いいべ!」):まず基本的なところからなんですが、張り子って、どういう工程で作っていくものなんでしょうか?

橋本彰一(以下、「彰一」):素材が和紙で、もう一つ大事なものが木の型です。型に和紙を張るんですけど、例えば、高さ10cmくらいの張り子を作る場合、和紙を6枚か7枚あらかじめ重ねておいて、それを一枚で覆うようにして、最低限の切れ目を入れて重ね、凹凸を少なくシワのないように張っていくんです。これが熟練の技です。
水にぬらして柔軟性を持たせてるんで、張った後はしっかり乾燥させて、乾燥したら切れ目を入れて木型を抜きます。で、中を空っぽにして、切れ目を和紙でふさいで、装飾してできあがり。それがまあ、作るのに2週間くらいはかかってしまったりするんです。

木型に和紙を張る「はりかた」の作業。乾燥のために、夏場でもストーブをたく。

木型に和紙を張る「はりかた」の作業。乾燥のために夏でもストーブをたく。

「はりかた」の作業、その2。胡粉を塗っているところ。

「はりかた」の作業、その2。胡粉を塗っているところ。

 

いいべ!:デコ屋敷は、実際の作業風景をそのままお客さんに見せてますよね。昔からそうだったんでしょうか。

彰一 :いや、もともとは制作風景を見せていたという感じではなかったです。祖父の代とかは、ここはまだ観光地というわけではなかったらしくて、いつからともなく、人が来るようになったんだそうです。で、自然と観光地化してきて、見せるようになった。

いいべ!:それまでは、つくったものをどこかに持っていって販売してたんですか?

彰一 :そう。できたものを卸す、という感じだったと思います。人が見に来るようになったから、作っているところを見せて、じゃあお店もやろうという感じで。